「牛の家」という本

「牛の家」
唐突に牛のいる家を見つける主人公が、自分の周りの人たちと牛を守ろうとする話。

これはグレンフェルの3作目にあたる。
彼はアメリカ生まれのアメリカ育ちの日本人だが、実の親は死亡、アメリカ人の夫婦に育てられている。
そのため軍に所属し、中尉にまでなっていた。
しかし、結婚直後にイギリスに転属を言い渡される。
彼は、妻を置いてイギリスに飛んだが、その先で悲劇に見舞われた。
親友の裏切りに遭い、薬を飲まされ眠らされた状態で暴行を受け、瀕死の重傷を負った。
彼は気が付くと、病院のベットに横たわっていた。
だが、誰も彼に近付くものはいない。
唯一、食事を運ぶ給仕だけが、いくらかのパンと果物を持ってくるだけだった。
そのまま4年経過した。
薬は無かったので自力で、歩く練習をした。
そうやって、アメリカで待つ妻の元に帰った。

だが、すぐ傍まで来ているのに、どうしても近寄ることができない。
「きっとこんな姿の自分を怖がるだろう― 」
彼は遠くから、家の方を見るだけだった。
初め妻は、外に怖いものがいるような気がして、警戒していたが、何かを感じ取ってそっと近づいた。
酷い怪我をしているのに気づいて、急いで家に入れて部屋を用意した。
それから、仕事をしながらの看病が続いた。
彼女は彼のためになけなしのお金で薬を買い、彼は少しでも家計の助けになればと、小説を書き始めた。
それは、評判になり、仕事の依頼が来るようになった。

この2人のエピソードは、「賢者の贈り物」のモデルとなったと言われている。
後に、彼は美しい顔立ちに戻り、周囲を驚かせたという。

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